お久しぶりの投稿です。
ぴょこりんちゃまは現在保育園の年長さんで
4月から就学活動を始め、夏までに終えました。
我が家は支援学校に決めました。
そうなった経緯を私の思いと交えて記録させてもらいます。
これから活動される方の参考になれば嬉しいです。
※相変わらずまとまりのない長い文章なので、よかったらまとめだけでもどうぞ。
就学活動スケジュール
全国だいたい共通かと思いますが、
富山県での知的障害児の就学活動のスケジュールはざっとこんなかんじです。
①県リハで発達検査を受ける
↓
②教育委員会主催の就学相談会に参加する
↓
③小学校と支援学校を見学
・小学校は自分で教育委員会へ見学を申し込む
・支援学校は個人で直接見学を申し込んでもよいが、見学会や体験会が用意されている
↓
④秋ごろに就学先を決め、就学相談会(教育委員会)へ意向を伝える
↓
⑤放課後デイサービスを見学して目星をつけておく(順不同。早めに探してもよい)
↓
⑥12月にどの児童にどこの就学先がふさわしいかを教育委員会等が会議で決める。
結果の通知が来る(12月末ごろ)異議申し立てがあれば言える
↓
⑦1月頃に就学先が本決定する
↑泣いているのではありません。ふざけています。
就学活動前に考えていたこと
娘が0歳のときから、
主人は支援学校希望、私は小学校の支援級を希望していました。
就学活動が始まったらずいぶん言い争うだろうなと思っていたのですが。
娘が年長になってから、私に心境の変化がありました。
まず年少のとき大変だったので、来年は成長して落ち着いてくれたらいいなと思いました。
年中ではもっと大変になり、来年こそは大人しく聞き分けよくなってくれないかなと思いました。
年長になった4-5月。
環境の変化へのストレスで娘の癇癪は過去一ひどく、大きい体でイヤイヤする娘を扱いきれないと感じました。
4-5月は毎朝登園させるのが地獄で、とても時間と体力を費やしました。
思いつめた私は「このまま続いたら、もう家で育てられないかもしれない。」とさえ感じました。
「小学校に上がったらもっと体が大きくなって、環境の変化へのストレスもすごいだろうな。
そんな娘を精神崩壊せずに教室まで送り届けられるだろうか?
登校させるために1時間くらいかかるのかな。無理。死ぬ。」
そう感じたのです。
幸い、ひどい状態は6月から落ち着きました。
でも
「4-5月のことを忘れないようにしよう。
一番調子の良くないときを乗り越えられるかどうかを基準に、就学先を選ぼう」
と決意しました。
就学前の発達検査
富山県は県リハで発達検査を受けないといけないと言われます。
(検査前の主治医面談で1回、検査で1回、結果受取に1回、合計3回行く必要があります)
4-5月の就学相談会のとき、教育委員会へ提出するものなのだろうと思いましたが、
実際は提出しようとしたら「ああ、一応もらっときます」的な感じでした。
保護者が参考にするためのものだったのでしょうか。
ぴょこりんちゃま、発達検査が恐怖だったようで、
全力で拒否して「判定不能」となりました。
本当に判定欄が全部空白だったのでショックでした。
(検査を実施した心理士さん?からのコメントだけ書いてあります)
そこも含めて主治医からは「まあ重度?いや中度かな?支援学校がいいですね」と言われました。
↑我が家のクリスマスは、寝ている間にプレゼントではなく、直接不審者サンタさんがプレゼントをくれるスタイルです。2022年12月
支援学校の見学会
支援学校の見学は、保育園経由で案内が来たので申込書を送りました。
案内が来ない場合は、直接支援学校に問い合わせてもよいと思います。
見学会に参加した後のメモをそのまま掲載します。
固有名詞は消しています。
<ここからメモ>
2022年6月中旬 支援学校見学会
・就学先は年末までに決めて、2023年1月に確定。就学相談会へ連絡する。
・小学部 1-2年生、3-4年生単位で活動
・自立活動は週4回 本人に合わせた課題
・〇曜日と△曜日は午後放課なので、だいたいみんなデイサービスに行く。
・デイサービスについて(見学会に参加していた療育園の園長先生より)
A、B、C(新設)がある。ぴょこりんの住む自治体付近の富山型デイはおそらく老人しかいない。
・バス経路(登校)下校時は3~4便体制
・8月に体験学習を予定。子供を連れてくる
・個別相談の場で、個別見学を依頼した。(後日記:夫が興味をなくしたので後ほどキャンセルした)
【見に行った感想など】
・体育館。体育の時間では3グループに分けて、それぞれのレベルに合わせた運動をしていた。障害物を置いた場所をまっすぐに走る運動など。一番やさしいレベルは低く小さい障害物1つ。一番難しいグループはハードルがたくさん置かれていた。
・授業では視覚優位で算数の授業をしているクラスを見たりした(参観一覧表に具体的に書いてある)
基本、少人数クラス。生徒3人くらいだった。
・遊びの時間では、広い部屋にいろんな遊具や手作りの道具、運動する道具などが置かれていて、楽しい雰囲気の中、皆笑顔で遊んでいた。娘もここにいたら喜ぶだろうなと思った。
・中学部も廊下を歩いてすぐ隣りになるので、中学に上がっても抵抗がなさそうに思えた。
・参加者は親一人限定だったので、ほぼ母親の参加だったが、保護者たちの雰囲気も好印象だった。
<メモはここまで>
ツイッターで「平熱先生」という支援学校の先生をフォローしていますが、
支援学校のいいところをたくさん発信しておられます。
もともと支援学校はいい所というのは知っていたけれど、
平熱先生の影響でさらにイメージアップしていました。
この見学会でさらに「やっぱり良いしデメリットが見つからない」という感想を持ちました。
平たくて四角くて、古いながらも明るい建物も好印象でした。
↑パパの作ったジビエ(猪)カレーも平らげるぴょこりんちゃま
小学校の見学
小学校の見学は、教育委員会経由で申し込みをします。
小学校を見学した直後、後で自分の都合良く記憶を曲げてしまわないよう、
見聞きしたこと思ったことを全部Wordにメモしました。(根暗か!)
名前だけ伏せて全部掲載しますが、長すぎて無理という方は、最後のまとめだけお読みください。
<ここからメモ>
2022月6月下旬 〇△小学校見学
出席者:教頭先生、発達障害アドバイザーZ先生、自治体の教育委員会担当者、私ぴょこりんママ
(校長先生は最初だけ挨拶)
●校内見学
1階 1,2年生教室、給食室、図書室、カウンセリングルーム的な和室、保健室など。
2階 知的障害児の教室「PANDA(仮名)」。3~6年生教室。自閉症学級もあったが真っ暗で使用されていなかった(所属している児がいるのか等、具体的には聞かなかった)。支援級のIRUKA(仮名)学級の部屋は今は使用されていないと説明があった。視聴覚室、体育館、学童の部屋。
☆PANDA学級(知的障害児クラス)の様子
小3が2人、小6が1人在籍。1人の先生が3人を教えていた。
皆おとなしく座って、少し集中力に欠けた様子を見せる時もあるものの、算数の課題に取り組んでいた。
●面談
ぴょこりんママのコメント:
ぴょこりんがどこまでここでやっていけるのかを知りたい。
PANDA学級のレベルが高くて驚いた。
ぴょこりんはおとなしく座って勉強できるだろうかと思った。
身辺自立はトイレ半介助、自分できちんと拭けない。
正直目を離したすきに何をするか分からず、つききりでないと厳しい。そのような手のかかる子に対応してもらえるでしょうか。
また現在保育園に登園させる時イヤイヤの日が多く骨折りだが、小学校に来たら朝は支援学級まで親が送り届けるものでしょうか?(→はい、親が送り届けてください)
普通に考えたら支援学校がベストだと思うものの、健常児の中で障害児も一緒に過ごすことについて意義を感じているから迷っている。
教頭先生のコメント:
スタディメイトが現在4人いるが、スタディメイトに付いてもらうにしてもつきっきりは厳しい。ぴょこりんさんが来るとしたらできるだけの対応はする。
発達障害アドバイザーZ先生のコメント:
週2回〇△小学校へ来て発達障害等の教育指導、アドバイスをしている。
支援学校等、障害児の教育に携わってきた。
ダウン症の子も多く見てきたが、人の感情などを読み取るのが上手で、言葉は理解できなくても言われた事の雰囲気を繊細にキャッチする。
もしかして登園を嫌がるのは、何か理由があるのかもしれない。
とすれば、今の保育園のメンバーでそのまま進学というのが必ずしもベストではない。
また、身辺自立の話を聞いて思ったが、例えばスタディメイトがトイレの介助をしても、専門家ではないので上手に自立されるのが難しい。
また小学校には基本的に勉強の場なので自立訓練というのはやらない。
小学校は先生の当り外れ(教頭先生には申し訳ないが)あるのが現実で、熱意があっても力量がなく空回り、力量はあっても熱意がない先生などムラがあり、当たりの先生に当たるかどうか掛けみたいなところがある。
それに比べて、支援学校は一人一人に合わせた自立訓練プログラムが組まれて、チームで子供のできることを引き出す。
経験未熟な先生がいても、チーム体制なので上手くいく。
トイレの自立などもとても早く終わらせてもらえる。
遊びの時間では、不器用な手先をうまく使えるようになるプログラムなど、全部考えられている。
身辺自立がしっかりできていると、将来の選択肢の幅が広がる。
ダウン症の人は咀嚼が苦手なことが多いが、例えば食事を砕いてほしいなど、将来的にそういう事に対応してくれる場所がどれだけあるか?
それを考えると、身辺自立をまず第一として、支援学校でできるようになったら小学校へ転籍という方法もある。(そういう前例もある)
また同級生の(健常児)女子たちはお世話好きで世話を焼いてくれると思うが(←あくまでZ先生の想像)それが人形遊び的な意味合いになってしまう可能性がある。
健常児の中にいると上下関係がついてしまい、常に下にいることになる。支援学校は全員フラットで、上下関係を感じることがない。
支援学校に在籍していても、月一度などぴょこりんさんだけ〇△小学校と交流授業を持つことができる。
支援学校と〇△小学校、双方に相談して、5時間目などに音楽の時間を置いてもらい、その時間だけ親が迎えにいって〇△小学校に連れてきて、交流授業ということが可能。今のお友達との交流を持続できる。
小学校では支援学級外で過ごす時間などもレベルについていけず、ぼんやりして過ごすなら、その時間を有効に使えることに回したほうがよい。
以上のようなことから支援学校をお勧めするが、小学校を希望すれば教頭先生も全力で対応してくださるだろうし、支援学校と小学校を転籍したりできるので、柔軟に考えていけばよい。
●ぴょこりんママ感想
支援学校を見学した時は建物がフラットでコンパクト、授業プログラムも遊びや一人一人のレベルに合わせた勉強で、ここでぴょこりんが楽しく過ごせることがイメージできた。
今回〇△小学校を見学して、建物が広すぎ、曲線的でモダンな構造の建物は娘にとっては足かせとなり、移動一つとっても困難であるように感じた。
(晴れた暑い日なのに建物内に光が届かず暗かったのも非常に気になった)
さらに支援学級は2階。
今回見学したPANDA学級も想像よりレベルが高かった。
その上でZ先生のアドバイスに納得するところもあり、現時点では支援学校へ行き、定期的に〇△小学校と交流授業を持つことが良いのではないかと思った。
秋までに決めたらいいので、主人とも相談のうえじっくり考えていきたいと思う。
<メモはここまで>
じっくり考えたいと書いているけど、この時点で99%支援学校に決めました。
娘と私(旦那も)の幸せを考えたら支援学校一択だなと。
映画で見た大阪市の理想的インクルーシブとはかけ離れた、これが現実でした。
もし私が〇△小学校に対して「もっと娘のために配慮を!」と声を上げたところで、
どんどん児童が減ってやがて廃校になるような田舎の学校です。
今のところ娘のようながっつり障害児は他にいないし、入ってくる予定もない。
前例を作ったり改革をしても、たぶん娘の代で終わり。
何より自分の健康第一で余計なことに心身を削りたくない。
もとから支援学校希望だった主人は、私の決定を聞いて大喜びでした。
支援学校の体験会に参加
8月の夏休み期間。
コロナが少し落ち着き、子供と保護者2名までの参加がゆるされました。
アドバイザーの児童発達支援の先生からは、絶対ご主人も参加させてくださいと言われていたので、
なんとか休ませて行ったけど、実際は旦那さんが来ていないケースのほうが圧倒的に多かったです。
集まった子供は2クラスに分けられ、
親が説明会に参加している間は、一人に先生一人がついて、遊びや活動をしていたようです。
次に体験授業の見学。
ぴょこりんちゃまの参加態度は相変わらず多動でひどいものだったけど、
同じような子が何人もいる!!!(もちろん大人しく座っている子もいる)
ということで、妙に安心感がありました。(しかし先生は大変だなあ)
すでに支援学校に決めていたので、ここに来年通うんだなーという目線で体験してきました。
意思決定を教育委員会へ伝える
さて、秋ごろに意思決定を伝えると聞いたけど、どうすればいいんかなと思っていた時。
教育委員会の担当者と話す機会があり、意思決定を伝える場が設けられたので、娘を連れて行ってきました。
電話ではだめなんですね。
娘を誰か(支援学級の先生?)に預けている間に、私は教育委員会の担当者と、O△小学校で会った発達障害アドバイザーZ先生と面談。
「支援学校に決めました」以外に、あまり言う事はなかったので、10分くらいで終わりました。なんなん。
教育委員会「ぴょこりんちゃまが支援学校に行くのがふさわしいかどうかの会議決定を年内にお伝えします」
いちいち回りくどいなー。
そして年末に「ぴょこりんちゃまは支援学校がふさわしいと会議で決められましたが、本決定ではありません。異議がある方は連絡ください」という書面が届きました。
まじで何なんw
お役所は決められたフローに従って仕事しなきゃいけないのは分かるけど、もうちょっと無駄を省けないのかなって思いました。
↑爺やのウクレレを弾きながら歌うのが大好き
放課後デイサービスについて
長くなったので、デイサービスについてはさらっと書きます。
デイサービスは3か所あるので全部見学して、2か所は日を分けてぴょこりんちゃまを連れて体験させました。
体験では2か所ともすんなりなじめたので、あまり心配ないようでした。
どこに週何回通いたいのか、希望を児童発達支援(療育園)のアドバイザーの先生に伝えました。
1月に就学先が決定したら、保護者以外の関係者(アドバイザーとデイサービスと役所かな?)が集まって、どの児童がどこのデイに行くかが決められるそうです。
親は希望を伝えるだけで、勝手に決められないということが分かりました。
↑2022年大晦日
富山県での就学活動の感想
現在これを書いているのが1月2日なので、就学先もデイサービスも決定ではありませんが、
支援学校については断られる理由がないので、ほぼ決定です。
娘が生まれてから情報収集する中で、ぜひ普通の小学校へ入れましょうという意見をたくさん見てきました。
さすがに通常級に入れようとは思いませんが、小学校の支援級には入れたいかなーと理想を描いてきました。
健常児の中に、障害のある子が当たり前に存在していて、互いに受け入れあう世界を思い描いていました。
でも現実の社会(少なくともうちの地域)の仕組みは「障害のある子に対応した教育の場があるので、ぜひそこへ行きましょう」となっています。
親以外の関係者で、普段障害児に関わる仕事をしている人は、ほぼ皆「支援学校が良いですよ」と言います。(少なくとも私の周りは)
富山以外でも、田舎はだいたい同じようなかんじではないでしょうか。
まあ、実際に自分の目で見て聞いて、子供の様子を見て。
納得いく選択ができて良かったと思います。
4月からの新しい生活にドキドキします。
通学バスにちゃんと乗ってくれるかな?
↑2023年元旦
まとめ
就学先決定について、ひとことでまとめると
「娘の状態」と「自分(保護者)の状態」と「受け入れ先の環境」が判断基準となりました。
私にとって一番キーとなったことをもう一度書くと
「一番調子の良くないときを乗り越えられるかどうかを基準に、就学先を選ぼう」
です。
ぴょこりんちゃま、あるいは私が一番調子の悪い時でも、なんとかなるのはどちらか。
親のメンタルが崩壊したら大変なことになりますから、、、ね。
就学活動は骨折りですが、
どうかこれを読んでくださっている同じような状況の方も、納得いく選択ができますように。
↑8番らーめんを食べるぴょこりんちゃま